Python 変数の基本 明日から使える 変数名 付け方のポイント

 前回の記事ではPythonで最も基本的な四則演算について学びました。この記事では四則演算と並んで基本となる要素の変数について学習します。変数を使うことでよりプログラミングらしくなります。また、予約語や変数の命名規則について理解することで適切な変数名をつける事ができます。

この記事を読むことであなたは
・変数の宣言、変数の命名規則、型の変換
・予約語とは何か
について理解することができます。

変数

変数の生成方法

 Pythonでは“変数名 = 値”とする事で、変数を生成する事ができます。PythonではFortranやC言語のようにコンパイル言語では無いので、使用するときに変数が作成されます。

a = 3

 ここではaという変数に3を代入して、変数aを作成しています。この変数に対してはこれまでに学んだ四則演算を行う事ができます。

a + 5

a ** 2

実行結果

8

9

変数の型

 a = 3と変数を生成した場合、aはint型として宣言されています。型を調べるにはtypeという関数を使います。

type(a)

実行結果

<class 'int'>

Pythonは代入された値を見て、変数の型を判断します。この為、 a = 3.0と代入するとfloat型として宣言されます。

a = 3.0

type(a)

実行結果

<class 'float'>

 文字列の変数も作成してみます。文字列の変数は“(ダブルクオーテーション), ‘(シングルクオーテーション)で囲みます。

b = "Python"

変数の命名規則

 変数の名前には文字列、数字、_(アンダースコア)が使えますが変数名の先頭は文字列から始まる必要があります。変数の名前は非常に重要です。変数名はその変数の中身が何なのかを把握できる変数名にしましょう。例えば、変数が数学のスコアを表すのであれば、次のように変数名をつけましょう。

math_score = 95

 こうしておけば、プログラムを後で見返したときや他人とコードをシェアするときでも変数の意図を知る事ができます。また、変数名が複数の名詞から成るときは次のようにキャメルケースと呼ばれる付け方ではなく、スネークケースという名詞と名詞の間を_(アンダースコア)で繋げる書き方にしましょう。この際、先頭の文字列は小文字から書くようにします。

# camel case
MathScore = 95

# snake case
math_score = 95

 この理由はスネークケースの方がパッと見て、読みやすいからです。こういったプログラムを読みやすくするコードの書き方はPythonの可読性に関わりますので、徹底しましょう。

予約語

 Pythonには予め予約されている変数の名前があります。それが予約語です。Pythonの予約語には例えば、for, import, in, if, Falseなどの予約語があります。これらの予約語はPythonの文法で使用されますので、変数名としては使用する事ができません。例えば、試しにfor = 2.0と代入してみます。

for = 2.0

実行結果

  File "<stdin>", line 1
    for = 2
        ^
SyntaxError: invalid syntax

 このようにエラーが返ってきます。予約語にどんなものがあるかを全て把握しておく必要はありません。気になったら、都度、書籍やネットで確認すれば良いです。ただ、予約語というものがあることは覚えておきましょおう。

まとめ

 この記事ではPythonにおける変数について解説しました。以下に今回学んだ内容を纏めておきましょう。

# 代入する事で変数を生成
x = 3.0

# type関数で変数のタイプを調べられる
type(x)

# 代入した値を見て変数の型が決まる
a = 3 # int型
x = 3.0 # float型

# 変数名には中身が分かるようにつける
math_score = 95

# Pythonで変数名をつけるときはキャメルケースは使わず、スネークケースを使う
math_score = 95 # スネークケース
MathScore = 95 # キャメルケース

# 変数名はアルファベットから始める 数字や記号から始めることはできない
*x = 1.0 # 使えない
1y = 2.0 # 使えない

# 変数名に予約語は使用できない
for = 2.0 # forはPythonの予約語

Tips: Pythonでよく使う変数の型

 この記事ではint, float型を中心に説明しましたが、Pythonではこれ以外にも型があります。以下に実際のプログラミングでよく使う型(*全てではありません)を紹介しておきます。

int: 整数型
例: 1, -3, 10000
 
float: 浮動小数点数型
例:1.0, 1e4, -3.2

boolean: ブーリアン型 条件分岐とセットで使われる
例: True, False

str: 文字列型
例: "Python", "3.7"

list: リスト型
例: [1, 2, 3, 4]

None: None型 何もないということを意味する型
例: None
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メーカーR&D職 研究開発業務にPythonを使用。 Udemy講師およびKindleで電子書籍を出版。 Udemyでは受講生 約15,000名 Pythonの適用範囲: データ分析、画像処理、統計解析、並列計算、流体解析、深層学習

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